臨床研修の理念・基本方針
臨床研修の理念
「正義」ある医療の理解と実践
- 人として当たり前のことを当たり前に行える医療人の育成に主眼をおきます。
- 社会人としての良識と常識を持ち合わせた人間形成に心がけます。
- 常に「悩める方」の心と身体を中心に考え、周辺への心配りを忘れず、
自身の心に人を導く灯りと愛をもって、人に接する精神を育みます。 - 安心を与え、満足を得るべく、プライマリケアの基盤とより高度な専門医療への道しるべを築きます。
一生涯にわたり、医療を従事するものとして誇りをもち、プロフェッショナルとして自覚し、いつも自身を向上させる「こころざし」を体得させます。
基本方針
病院運営方針
社会医療法人生長会は急性期医療を担う泉大津急性期メディカルセンター・ベルランド総合病院の2病院を中核に、トータルヘルスケアによる地域福祉の向上に貢献すべく日々チャレンジを続けています。
両病院は相互協力体制を取りながら、地域の中核病院として、内科一般、循環器系、消化器系、呼吸器系、周産期系、外科一般、消化器外科、脳神経外科、整形外科、形成外科、泌尿器科(血液透析を含む)、婦人科、小児科、眼科、耳鼻科、麻酔科、放射線科を中心に、高度医療機能の提供のためセンター化をおこなっています。
また両病院は地域の医療機関との診療連携や研修なども強化しています。救急医療にも重点的に対応し、集中治療室を整備し、高度医療の提供を前提として対応を可能とすべく、環境を整えています。
これらを総合的に運用することにより、地域住民の方々に対する診療だけでなく、医療関係者も含めた真の地域中核機能を目指して行く考えです。
初期・後期研修を通じた育成基本方針
医師としての生涯教育を知識、技術面のみではなく医療倫理観の確立と、人間としての素養を充分身につける機会を提供し、医師としてまた人間として、生涯にわたり関わりあっていくことを主眼においた指導体制を確立していきます。
育成したい医師像
患者さんや地域とのパートナーシップを理解し、実践する
社会医療法人生長会が提供するのは地域への総合的医療サービスです。病院も地域社会での重要メンバーであり、病院の社会的役割を自覚し、地域住民から本当のパートナーとして信頼される医療機関でありたいと願っています。 従って、そこに働く医師が求められるもの(育成したい医師像)は、法人理念(AIFフィロソフィー)や病院運営方針を理解し実践できる医師であり、そのような医師を育成していくことが私たちの重要な責務です。
私たちの使命は愛の医療と福祉の実現であり、患者さんへのやさしい医療、愛のある医療を提供し、患者さんや地域との信頼関係、すなわちベストパートナーシップを構築していくことを目標としています。 より具体的な医師像としては以下の1から4を呈示します。
01.優れた臨床能力
医師は患者さんに対しベストキュア・ベストケアを選択・提供できるように、優れた臨床能力を持っていることが期待されます。 これは常に最新の医療情報に接し、アップデイトされた知識と技術に裏付けされた医療を提供できることを当然とする努力が必要であり、また真のプロフェッショナルとしての医師の勤めであります。 このことにより医師は常に自身が提供する医療の質の向上を図り、患者さんに安全かつ安心され、満足される医療が実行できるとともに、 自信ある態度で地域医療を実践できる能力が身につくこととなります。
02.チーム医療のリーダー
医師は医療専門職としてその社会的評価を高めると共に、病院ではチーム医療のリーダーとして機能することを期待されています。 医師として、また病院機能のリーダーとして社会的責任感を明確に意識しているかどうかが重要となります。
03.患者さんを癒すコミュニケーション能力
より具体的なものとして医師のコミュニケーション能力では患者さんを癒すことが求められます。医療面接を単なる技術ととらえるのではなく、患者さんへの共感を前提とした癒しを提供する場として理解することが必要です。サイエンスとアートが融合した形が望まれます。 これらは重要であり、医師としての言動が患者さんへ元気を与えるので、豊かな人間性が求められます。
04.医師の責務の自覚
医師は自らの力を高めると共に常に良質の医療を提供し続ける責務を負っていることを自覚し、その実現のために医療に関わるものとして後継者の教育を重視します。
初期研修の目標
上質な人間である上に「良き」医師たること
生長会の基本理念(AIFフィロソフィー)に共感でき、厚労省に登録された臨床研修プログラムに基づいて幅広い臨床能力を取得することを目標にします。
初期研修の出発点として泉大津急性期メディカルセンター、ベルランド総合病院の臨床研修の理念を理解・実践することが要求されます。つまり、単に技術者としての医師ではなく、上質な人間である上に「良き」医師たることが求められることになります。