消化器内科
主な治療胆膵疾患について一覧に戻る
胆膵疾患の検査と治療
当院では胆嚢、胆管、膵臓に関する疾患も積極的に検査・治療に取り組んでいます。内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)を閉塞性黄疸、胆石症、胆嚢炎、胆管炎などに対して行うことで、低侵襲な治療が可能となっています。膵腫瘍、胆道系腫瘍に起因する閉塞性黄疸、胆管炎も内視鏡的に胆道ドレナージ術やステント留置術を行っています。
2011年には超音波内視鏡(EUS)を導入しました。体表からの超音波では腹壁や脂肪、胃の存在により膵臓の精密検査は困難でしたが、EUSでは体内から膵、胆道系を観察することができ、より詳しい情報を得ることが可能となります。膵嚢胞性病変疾患(IPMN、MCN、SCNなど)、膵腫瘍を始めとした膵疾患を中心に、胆嚢・胆管病変の精密検査を行っています。2018年からは新しい超音波観測装置(HITACHI社製、ARIETTA 850)を使用し、より精細な画質での検査が可能となっています。今後は、より早期の病変を発見することが期待されます。
当院で使用しているコンベックス走査式超音波内視鏡では、EUSガイド下穿刺細胞診(EUS-FNA)を行うことが可能であり、今までは診断が困難であった膵腫瘍、消化管粘膜下腫瘍、リンパ節の組織採取も積極的に行っています。病理医と連携することで正確な診断を目指しています。また、EUSガイド下膵嚢胞ドレナージ・胆道ドレナージにも対応しており、侵襲の少ない治療を提供することができます。