地域の医師と連携したチーム医療の実現に向けて
がん診療において医療機関の役割分担を進め、がん医療の質の保証と安全・安心の確保を図ることが以前にもまして重要となっています。このような中、標準化されたルールに基づいて、疾患管理の全体像をわかりやすく、医療機能に応じた役割分担を明示するために欠かせないのが地域連携パスです。
がん対策法に基づく、がん対策基本計画およびがん診療連携拠点病院の指定要件の見直しに伴い、当院では5大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)の地域連携パスを使用し、地域の登録医院(かかりつけ医)さんと連携をとりながら治療の質を一定以上に保ちつつ、効率的にチーム医療の実現に向け、診療しております。
地域連携パスのメリット
- 専門病院の医師、かかりつけ医が、患者さんの治療経過を共有でき、より適切な診療が可能になります。
- 患者さんが連携パスの冊子を持つことにより、「いつ」「どこで」「どんな」診察・検査を受ければよいか、一目で分かります。
- 自宅周辺で、土曜日や夜間に受診可能な医院さんなどで投薬を受けることができます。
- 主治医が2人になるので安心感につながります。
- 体調を崩したときなど、まずかかりつけ医さんに相談でき、こまめに対応してもらえるようになります。
- 遠方より当院へ通院されている方は、自宅近くの医院さんがかかりつけ医になることにより、通院(交通費など)が節約できます。