泌尿器科
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5)精巣癌
精巣癌の多くは若年者に発症しますが、病理組織系が多彩であり、高齢の方にも発症します。
無痛性の睾丸腫大で来院される方がほとんどです。基本的には抗癌剤によく反応し、以前に比べると生存率はかなり改善しました。
1.転移がない場合
転移がない場合はできるだけ速やかに睾丸摘出(高位精巣摘除術)を行います。
摘出後、病理組織像を確認し、場合によっては、単回の抗癌剤治療を追加する場合があります。また摘出前に腫瘍マーカー(AFP、HCG)が異常高値で、手術後も正常値にならない場合は抗癌剤治療を追加します。
2. 転移がある場合
転移がある場合でも、まず睾丸摘出を行います。精巣癌は病理組織型が多種多様であるため、それによって治療方針が変わることがあるためです。確認後、ブレオマイシン、エトポシド、シスプラチン3剤併用抗癌剤治療を4-6コース施行します。施行後、腫瘍マーカーが正常となり、CT等で残存病変が認められなければ治療は終了し、経過観察となります。
腫瘍マーカーが正常化しているにも関わらず、肺やリンパ節に腫瘤が認められる場合は、全て摘出して、癌細胞の有無を確認します。癌細胞がいなければ治療を終了しますが、もし残存病変があれば、別の抗癌剤治療を行います。また先程の抗癌剤治療で腫瘍マーカーが正常化しなかった場合も別の抗癌剤治療を行います。