耳鼻咽喉科・頭頸部外科
耳鼻咽喉科・頭頸部外科概要
耳科疾患、鼻・副鼻腔疾患、口腔・唾液腺疾患、咽喉頭疾患、頭頸部外科疾患と耳鼻咽喉科領域全般に対して診療を行っております。治療に関しては必要に応じて積極的に手術治療を行っており、バランスの取れた医療を提供したいと考えております。
- 日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設
診療内容
1) のど(咽頭)の炎症・いびきなどに対する治療
急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍などの急性疾患に対しては必要に応じて切開して排膿をしながら抗菌薬など薬による治療を行っております。 また、扁桃炎を繰り返す習慣性扁桃炎(慢性扁桃炎)に対しては積極的に口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術などの手術を行っております。炎症疾患ではありませんがいびき症や睡眠時無呼吸症候群、IgA腎症、歯科矯正に影響する扁桃肥大に対しても慎重に適応を検討し同様の手術を行っております。
2) 頭頸部の腫瘍に対する治療
当科では従来より頭頸部腫瘍の割合が多く、入院症例の30%程度を占めています。 甲状腺、耳下腺、顎下腺などの頭頸部腫瘍に対して手術治療を行っております。術後の合併症として神経麻痺の可能性がある場合には神経刺激装置の使用でモニタリングを行い、神経麻痺を起こさないように努めています。 頭頸部癌に対しては、手術のみならず放射線治療、薬物療法(抗がん剤)を加味して周学的治療を行いQOLの向上を第一に考慮し、退院後の社会復帰を心がけています。 また、最近では咽喉頭癌に対して頸部を切開せず経口的にアプローチできる器具が常備され適応症例に対応しております。
3) 鼻の病気(鼻・副鼻腔疾患)に対する治療
副鼻腔炎は鼻詰まりや鼻水が垂れるといった症状が出ます。急性期は抗菌薬などの薬による治療を行いますが、症状の改善が乏しい慢性副鼻腔炎には内視鏡を用いて手術を行います。また、鼻詰まりは副鼻腔炎以外に鼻の軸自体の曲がり(鼻中隔弯曲症)が原因となっていることもあり、それに対しては内視鏡下で鼻中隔矯正術や粘膜下下鼻甲介切除を積極的に行っております。また、鼻副鼻腔は脳や眼といった主要な臓器と近接しており、合併症の予防のためにナビゲーションシステムを導入しております。
4) 声のかすれに対する手術
声のかすれの原因となる声帯ポリープ、ポリープ様声帯等に対して喉頭直達鏡下手術を行っております。また、声帯麻痺症例に対しても本人の希望に応じて局所麻酔下に音声改善手術を行っております。
5) 耳の病気に対する治療
耳手術・めまい難聴センターで対応しております。
6) その他
顔面神経麻痺に対する点滴および内服加療、鼻出血に対する止血処置など行っております。