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理学療法室・作業療法室・言語聴覚療法室

呼吸リハビリテーション

呼吸リハビリテーション

 呼吸器の病気によって生じた障がいを持つ患者さんに対して,可能な限り機能を回復,あるいは維持させることによって患者さん自身が質の高い日常生活を送れるよう、継続的に支援していくための医療です。

 

1. 呼吸リハビリテーションの必要性

 呼吸器の病気を患うと、呼吸困難感を生じやすくなるため活動意欲が低下します。その結果、足腰の筋力低下や食欲不振がおこり、さらに日常生活が送りにくくなります。この悪循環を断ち切るために、呼吸リハビリテーションは必要となります。

 

2.呼吸リハビリテーションの効果

  1)運動耐容能の改善
  2)呼吸困難感の軽減
  3)健康QOL(生活の質)およびADL(日常生活動作)の改善
  4)入院回数、入院日数の減少
  5)不安感、抑うつの軽減

 

3. 対象

 呼吸器の病気で入院している方が対象になります。主治医から依頼を受け、疾患の特性や症状に応じた呼吸リハビリテーションを早期から実施しています。

主な呼吸器の病気
○肺炎(間質性肺炎、誤嚥性肺炎)
○気管支喘息
○慢性閉塞性肺疾患(COPD) 
○特発性肺線維症
○肺がん など

その他、
○在宅酸素療法(HOT)導入時の評価
○人工呼吸器装着者(NPPV、BiPAPを含む)への対応
○手術前後(周術期)の対応
 

 

4. 呼吸リハビリテーションの内容

 疾患や全身状態にあわせ、コンディショニング※、呼吸筋・上下肢の筋力増強練習、呼吸苦の起こりにくい日常生活動作練習、自転車エルゴメータ―などの全身持久力練習を行います。その他にも、在宅酸素の必要性や酸素の流量設定の評価、他職種と連携し当科で作成したパンフレットをもとに退院後の生活に向け指導を行っています。

 

※コンディショニングとは
 呼吸パターンの異常や筋・関節の柔軟性低下など身体機能の低下を改善させ、運動療法を効率的に行うために身体の状態を整えます。
 具体的には、リラクセーション、胸郭の可動域練習、ストレッチング、ポジショニング、排痰法、呼吸練習などがあります。
 

呼吸リハビリテーションの進め方
                 呼吸リハビリテーションマニュアル-運動療法- 第2版より引用

呼吸リハビリテーションパンフレットの一例

 

呼吸リハビリテーションの様子

 

 

5. 呼吸サポートチーム(RST :Respiration Support Team)

医師、看護師、臨床工学士とともに人工呼吸器装着中の患者さんに対し、人工呼吸器離脱に向けた病棟ラウンドを週1回実施しています。理学療法士の立場から、排痰や体位ドレナージ、早期離床や運動療法について適切なアドバイスや支援が行えるよう努めています。
 

RSTラウンドの様子

 

 

6. 資格・学会・講習会の参加

 当院リハビリテーション科では3学会合同呼吸療法認定士8名、認定理学療法士(呼吸)2名が資格を取得しています。呼吸器疾患では全身状態が不安定な時期から安定している時期に至るまで幅広い知識・技術が必要です。そのため、呼吸器領域に関連に関する学会や講習会への参加を積極的に行い、自己研鑚に努めるとともに、スタッフ間で共有することで知識、技術の向上を図っています。

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