総合整形外科
主な治療高齢者骨折センター一覧に戻る
高齢化の進む日本では、骨粗鬆症を背景とした骨折が急増しています。高齢者の代表的な骨折である大腿骨近位部骨折の我が国における発生件数は、2010年に10万件/年程度でしたが2020年には20万件を超え、2040年まで増え続けると予想されます。
骨折を患う高齢者は様々な内科的合併症を持っていることが多く、ベッド上でじっと手術を待っている間に状態はさらに悪化します。そのため、出来るだけ早く手術を行って歩く練習をはじめることがとても重要です。また、整形外科だけでなく内科などの他の診療科が早期から関わることで、術後の運動機能が改善して長期的な死亡率も減少することが分かっています。
そこで、年間300例超の大腿骨近位部骨折手術の実績を持つベルランド総合病院において「高齢者骨折センター」を設立いたしました。原則受傷48時間以内の手術を目指し、複数の診療科・多職種で構成されるチームが入院当初から治療に関わり良好な機能回復につなげます。さらに、骨粗鬆症治療を促して再骨折の防止にもつなげます。
ベルランド総合病院は、今や国民病とも言える骨粗鬆症性骨折に正面から取り組み、地域の医療に益々貢献してまいります。
ケガや骨折は誰にでも突然襲いかかってくる!
ケガや骨折は、生活している限り、誰にでも起こりえます。しかも、得てして不意に襲いかかってきます。
当科で行う主な手術・処置
創外固定術
複雑な骨折や不安定な骨折、腫れがひどい場合、神経や血管に障害がある場合、一期的な手術が困難な場合などに行います。
ピンニング・プレート・髄内釘による観血的整復固定術
一般的な骨折に対する手術です。折れた骨をできる限り元に戻して、金具を用いて固定します。
画像提供:(株)日本ストライカー
人工骨頭置換術
脚の付け根が骨折すると歩けません。当たり前に過ごしていた生活が大きく変わり、寝たきりとなって、心身ともに弱ってしまいます。できる限り早く動けるように手術を行います。
関節鏡視下手術
膝関節のクッションである軟骨の手術、膝関節内の骨折や感染の手術などで、関節鏡を用いた低侵襲手術を行っています
持続陰圧吸引・局所陰圧閉鎖療法
皮膚がなくなって骨や筋肉が露出している場合、傷に感染が起こっている場合、栄養状態が悪く傷や床ずれが治らない場合などに行います。
梅本 周作 高齢者骨折センター センター長
許 太如 高齢者骨折センター 部長