乳腺センター
乳がんの治療再発予測のためのオンコタイプDX(Oncotype DX)再発スコア®検査一覧に戻る
早期の乳がん治療において、手術後の再発を予防するために薬物療法を行っていきますが、この薬物療法を進めるにあたり、患者さんがどの程度再発するリスクがあるか、薬物療法の効果がどの程度期待できるかを考慮し、慎重に適応を決めていきます。この「再発リスク」は、腫瘍のサブタイプや大きさ、リンパ節転移、増殖能などを総合的に評価して見積もることが多いですが、より正確な予測ツールとして、OncotypeDXという遺伝子検査があります。特に、ホルモン療法に化学療法を加えるべきかどうか悩む場合に、このOncotypeDX検査をお勧めしています。
オンコタイプDX(Oncotype DX)とは
Oncotype DXは手術時に切除した乳がん組織を用いて、再発に関わると考えられる21の遺伝子を検査し、9年後に再発をきたす確率を予測します。対象となるのは5つのサブタイプのうち、ルミナル Aまたは、ルミナル Bタイプ(ホルモン受容体陽性、HER2陰性)で、リンパ節転移陰性もしくはリンパ節転移1~3個の浸潤性乳がんの患者さんです。
この検査は海外へ検体を送り、解析を依頼します。このため結果判明までに約3週間程度時間を要します。2023年9月1日から保険収載され、当科でも日常診療の一環として検査が可能となっています。