医学書 ブックレビュー
No.140
はじめてのゲーム理論
ゲーム理論の入門書として発行されたブルーバックスの一冊。
「2つのキーワードで本質がわかる」と付記されているようにナッシュ均衡とパレート効率性でゲーム理論を理解しようしたものである。
ただ、著者の述べているようにこれだけではジレンマの解決にならず、パラドックスは存在することになる。
人間行動の原理や意志決定の原則を分析する学問であるゲーム理論を応用して社会を変えることができないかというメカニズム・デザイン論を
専攻する著者ももってしても壁が存在する。
それが、「不可能性定理」というゲーム理論をどんなにうまく使っても解決できない問題が必ずあることを示している定理の存在である。
他に囚人のジレンマ、チキンゲーム、ニューカムのパラドックス、ソロモン王のジレンマなど定番の言葉が並びます。
内容評価は
、
値段は
。
研修医の配置と専門性の選択がアメリカではゲーム理論で決定されていると紹介されており、いささかびっくりしました。
お勧め度は、
とします。
Sep9.2012(N)
No.139
びまん性肺疾患の臨床(第4版)
第1版が1987年ですから25年前よりのびまん性肺疾患を学ぶには必須の教科書の改訂版。
びまん性肺疾患研究会の方々、特に京都大学のいわゆる結研関連の方々と肺のナショナルセンターである近畿中央胸部疾患センターの方々が
主力で執筆されており、西日本というか関西が主体での書籍である。
教科書らしく網羅的にコンパクトに各疾患についてほぼ第一人者が担当執筆されており、きれいな画像と病理写真を合わせ定番の550ページとなっている。
しっかりと最近のトピックスであるIgG4関連疾患についても数症例呈示されている。
惜しむらくは一項目としての分量が少なすぎ、辞書代わりとしてはよいかもしれないが、通読するにはややもの足りない感がある。
内容評価は
、
値段は
。
びまん性肺疾患の最近の動向を一冊で確認し、どの程度知っているかをチェックするには最適な本かもしれません。
でも、内容と値段のバランスは気になります。お勧め度は、
とします。
Sep8.2012(N)
No.138
老人介護 常識の誤り
いつの出版かといつも気にしながら購入するかを決めるのですが、この本のハードカバーでの出版は実は今から12年前のことで、
介護の問題を取り扱っているのに、古くなっていないかを心配しながら読むことになりました。
結果は全くの危惧であり、胃瘻などのチューブはずし問題や最新鋭の介護用器具使用の落とし穴などについて、
はるか以前からそういった問題が存在したのかと、愕然とさせられます。
医療にとっての常識を維持するのもやっと、と言う感のある日常で、一度は介護の常識を学んでおくのも良いかもしれません。
人間を人体として見ているときは有効でも一人一人個別の生活者として相手にしたとたん無力であることが実感されるのが介護だと筆者は確信し、
その一部でも本書で感じることができそうです。
内容評価は
、
値段は
。
ウラで谷川俊太郎さんの「この本は実用書であると同時に思想の書である。」との推薦は的を得ている気がします。お勧め度は、
とします。
Sep7.2012(N)
No.137
あらためて教養とは
日本における教養のあり方、歴史的変遷、大学教育における教養、教養学部の問題点などを取り上げ、徐々に無くなっていく「教養」について語った一冊。
8年前に単行本として発行されたものの文庫化です。
教養の原点がヨーロッパで生まれ、いかに幅広い知識や経験を身につけていても、人間としての慎みが欠けていては真の意味での教養人ではないことを指摘し、
神髄はモラルにあると言い切っています。
特に筆者が繰り返し使い、気に入っているとされる「規矩」という言葉を自分に対して則を課し、
その則の下でこうどうできるだけの力をつけるものとして提示しています。
なにか、漢文の世界を思い起こさせる内容であり、教養の香りにふれるにはうってつけの文庫と思われます。
内容評価は
、
値段は
。
医療人に一番欠けていそうな教養を扱っているため、一読、通読するには正直かなり骨が折れました。
医学書よりハードかも知れません。お勧め度は、
とします。
Sep6.2012(N)
No.136
質的統合法入門
指導医講習会、QC活動、医療安全委員会など病院の活動の中で少なくとも一度は皆さんも体験しているであろうKJ法を用いた質的研究の解説書。
著者は川喜田二郎氏に二十年間師事した愛弟子である。まずはW型問題解決モデルを提示して質的研究の大筋を説明し、次の本家のKJ法との関わりに触れている。
以降は、具体的に各種手法を順次取り上げ、ラベルについて、表札、グループ編成、見取り図、図解、シンボル図と進む。
こういった流れから次のどのように質的研究に展開するかを次の章で示されている。
大筋は看護研究での実績を背景に進められているようであるが、十分他の職種にも当てはまる理論である。
内容評価は
、
値段は
。
一見理解しやすそうでタフな内容であり、実践に生かすとなるとかなり訓練しないと無理だと感じてしまうのは、
自身の「講習会嫌い」に起因しているのかも知れません。お勧め度は、
とします。
Sep5.2012(N)
No.135
財務3表実践活用法
企業経営の成績書といわれる決算書を理解するためのシリーズの第3弾。
損益計算書だけではなく、貸借対照表、キャッシュフロー計算書についての理解を促している。
会計を通してビジネス全体を俯瞰しコントロールする能力、利益と現金の違いの認識、世の中が投資とリターンで回っているという理解が必要としている。
著者の信じるドラッカー経営学を通して、今回は特にウソのつけないキャッシュフローについて詳しく述べており、
分析例として出されているのがオリンパスの事例のため、身近に感じられます。
管理職としてビジネスエリートを自負される方には必須の会計分野の知識かと思われます。
内容評価は
、
値段は
。
バフェットの本でも、人と決算書がすべて、という意味の発言を何度もしていますが、
こういった意味でも病院の経営に少なからず関わるものの責務として最低限の理解・分析能力は必須なのでしょう。お勧め度は、
とします。
Sep4.2012(N)
No.134
世界一シンプルな営業の教科書
原著は10年前に出版され、数年前にも一度翻訳されたが、今回装いも新たに再度の発行。
翻訳者等に変化はないよう。営業にて億万長者になった方が自己の経験に基づいたいわば営業マニュアルを書籍化したもの。
日本とは違うなあ、と思うところも多々あり、また、内容はシンプルで、読みやすい反面、入門書的なスタイルである。
監訳者が本の最後にさらに解説しており、至れり尽くせりである。
コミュニケーションに関連した箇所以外に、会うまでの準備や予約の取り方などが実際的に指導されている。
著者はローレル・カッターの「価値観が行動を決定し、行動が評判を決定し、評判が優位性を決定する」という言葉を取り上げ、
「誠実」という評判を得るために努力すべきとしています。
内容評価は
、
値段は
。
この手の本としてはシンプルすぎるきらいがあり、新たな情報を求めている方には不向きな内容かもしれません。お勧め度は、
とします。
Sep3.2012(N)
No.133
化石の分化生物学
ヒトのゲノムを扱い、ネアンデルタール人との同一性やDNA混入などを科学的に、化石的に追求した新書の一冊。
生命進化の謎を解く、はまさしく内容を適切に表現している。DNAの抽出、解析を通して、疑問に解答を与えいくプロセスは、ミステリーを読んでいる感がある。
ルイ17世の話やミイラの話は、興味津々と読める。
また、逆に、その情報を利用して、恐竜の再生や以前の生物機能の一部再活用など、若干マッドサイエンス的な要素のある話題もホットで楽しい。
ただ扱うのが分化生物学なので、雰囲気で流し読みは楽しいが、理屈を求めるとやはりハードな新書かと思われる。
著者のいう科学のポジティヴな面とネガティヴな面の両面を理解し、必ずしも数学のように厳密ではないが、
大きな川の流れのようにゆっくり蛇行しながら真理に近づいていく姿を分かりたいものです。
内容評価は
、
値段は
。
自分に不利な証拠を探そうとするのが研究するものの基本的姿勢とする著者には脱帽します。お勧め度は、
とします。
Sep2.2012(N)
No.132
人生の言葉
「いのちの言葉」のシリーズ九冊目。ここまでくるといろんな言葉もどこかで読んだ、出会った気になってきます。
残るはあと2冊となりました。今回のテーマは人生です。例によって、余計な前置きより、実際にいくつか紹介します。
「他人のように上手くやろうと思わないで、自分らしく失敗しなさい。」(大林宣彦)、
「幸福の秘訣は、自分がやりたいことをするのではなく、自分がやるべきことを好きになることだ。」(ジェイムズ・バリー)、
「人生とは不十分な前提から、十分な結論をひきだす技術である。」(サミュエル・バトラー)、
「いや、人生は気合いだね。」(二葉亭四迷)、「人生意気に感ず。」(魏徴)などです。
料理もごちそうばかり食べると胸焼けがするのと同じく、こういったタイプの本は飽きがきやすいかもしれません。
内容評価は
、
値段は
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今回100の言葉の中で一番気に入ったのは「あせらず、おこらず、あきらめず」(美空ひばり)です。お勧め度は、
とします。
Sep1.2012(N)
No.131
癒しの言葉
言葉はあなたを救います、から始まる「いのちの言葉」のシリーズ第一冊目。1年前に発行されたものですが、テーマは癒しです。
右側のページに言葉が書かれ、左側のページにその解説ないし人物の紹介がされるというスタイルで100の言葉が選ばれています。
実際にいくつか紹介すると、「なるようになる。心配するな。」(一休宗純)、「夜明け前が一番暗い」(西洋ことわざ)、
「人間の長所は欠点があることだ。」(ユダヤことわざ)、「むだになる努力はない。」(川上哲治)、
「一人じゃどうにもならなくなったら、誰かを頼れ。でないと実は、誰もお前には頼れないんだ。」(三月のライオン)などです。
理屈ではなく、感じられる言葉がそこにあります。
内容評価は
、
値段は
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今回100の言葉の中で一番気に入ったのは「花が咲こうと咲くまいと生きてることが花なんだ。」(アントニオ猪木)です。お勧め度は、
とします。
Aug31.2012(N)
No.130
胸部画像解剖
同じ出版社から30年前よりほぼ10年毎に3度にわたり発行されて「画像診断のための解剖図譜」を最新の画像を基に刊行された一冊。
ただ、あくまでも図譜であり、疾患別のテキストでないことには注意が必要。
正常の解剖を再確認したい方や辞書代わりに読むのではなく困った時に使うという方には良いかもしれない。
また、読影のコツを教える本でないことも理解すべき。通常のインターネット環境にある方には、無料で手に入る情報との差は判りにくい程度の書籍かもしれない。
今は無料で入手できるものとの情報量、正確さ、値段がその医学書籍の価値を決めてしまう側面がある気がする。
内容評価は
、
値段は
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胸部画像関連ではフェルソン、ハイツマンなど、古典的な書籍はほぼ入手不可能であり、分厚いフレーザーの4巻本も10年以上改訂されていない現状では、
底本とするものを自分で選択するしかない。現状は、やはり胸部CTを扱った書籍を基本にするしかないかも知れません。お勧め度は、
とします。
Aug30.2012(N)
No.129
女性を診る際に役立つ知識
内容は英文のタイトルであるPrimary care for women of reproductive ageが一番理解しやすい。
臨床における性差を考えると女性が出産や妊娠に伴う健康障害や生殖器の疾患などジェンダー特異的な訴えや症状で受診するのは約30%であり、
男性が受診する理由の約10%が男性特有の異常であることと明らかに性差が存在する。
この点を強調した書籍であり、総論、女性特有の、ないしはよくある症状と病気、最後には薬剤や予防について蘊蓄たっぷりと記載されている。
ただ、産婦人科的な内容を網羅的に書かれたものではないので、注意が必要。大変読みやすく、
内容評価は
、
値段は
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現在の市販の妊娠診断薬は予定月経の数日前より陽性となることを初めて知って、びっくりしたレベルの婦人科的知識であるが、読み物としてはよくできており、お勧め度は、
とします。
Aug29.2012(N)
No.128
良い戦略 悪い戦略
戦略論と経営理論の世界的権威が書いた一冊。戦略を良い、悪いで対比させながら、戦略的思考を学ぼうとするには読みやすい。
特に、悪い戦略の要点を、空疎、重要でない、目標と戦略の関係の誤認、間違った戦略目標の4点に分け、解説されており、非常に理解しやすい内容となっている。
医療関係者がこの手の本を読もうとすると他の企業がケースとして提示され、その説明が能力的に理解しがたいため苦労してしまう。
そういった障害がほとんどなく読める書籍である。医師は、リーダーしてマネージャーとしての資質を職業資格として要求されるものであり、
この方面へのアンテナも必要であろう。
内容評価は
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値段は
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結局はいろんな理論があっても、正解があれば本は一冊で足りる。正解がないから多くの本を読んで安心していたいのでしょうか。お勧め度は、
とします。
Aug28.2012(N)
No.127
神様のカルテ(3)
ベストセラーであり、映画化もされたシリーズ第三弾。内容に触れると面白くなくなるので、結局は出てくる言葉と紹介するのが限度でしょう。
新任の女性医師の過去や高齢者の膵癌患者の手術など、一種謎解きの要素がある巻です。
「あせらず、ゆっくりと、牛のように、図々しく」(夏目漱石)、「芸術家とは、いかなる嵐の中でも、常に北を示し続ける羅針盤だ」(ロマン・ロラン)、
「天に法るに若くは莫し」(墨子)などといった言葉共に物語は進行していきます。
医師の総合力とは何か、自己満足の偽善者とは誰か、懸命であればすべてうまくいくという幻想はどういう結果になるのか、胸突き刺さる言葉が次々に飛んできます。
内容評価は
、
値段は
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でも、こういった正論を一般の方たちが読み、相対することになるというは正直困ったことになるんじゃ、という危惧も感じます。お勧め度は、
とします。
Aug27.2012(N)
No.126
発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン
米国感染症学会(IDSA)のガイドラインを利用されている方も多いと思いますが、やっと日本でもガイドラインが作成されたという一冊です。
もちろん、15年ほど前に大阪成人病センターの正岡先生が研究会を背景に作成され、6年後に改訂版が出たことを覚えているかもしれませんが。
策定の手順も洗練されており、非常に解りやすい内容となっています。参考文献も一部構造化抄録集としてCD-ROMとして付録されています。
腫瘍を取り扱わない科であってもガイドラインという一般常識が必要でしょう。本文中には「医療訴訟などの資料となるものではない」と明記されていますが。
内容評価は
、
値段は
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この手の書籍を読むとなぜ有料なのか、Mindsなどにすぐにオープンしないのか、学会のホームページに無料で掲示しないのか、などと思ってしまいます。お勧め度は、
とします。
Aug26.2012(N)
No.125
RRS院内救急対応システムー医療安全を変える新たなチーム医療
現在医療が一種、分業化される中で発展してきた面があります。疼痛緩和、感染対策、創傷治癒、医療安全、呼吸管理、栄養など、大抵の病院が今の保険制度の元、
チームの活動を推奨し実践しています。今回は院内救急対応のシステム、つまりチーム編成について出版された一冊です。
若手から中堅どころの東京ベイや聖マリアンナ大の先生方が中心に執筆されています。
医療安全との関連や実際の活動までの準備、実践、課題やトラブルシューティングまで、すぐ導入できるように配慮された内容となっています。
このチームの存在については賛否があると思いますが、
内容評価は
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値段は
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他のチーム編成もそうでしたが、スタッフ全員が理解していないと結局は病院一部の活動となり、安全かつ専門的なサービスの提供が可能であっても、
緊急対応が何も出来ず、いつも「丸投げ」のスタッフが増える危惧をもってしまいました。お勧め度は、
とします。
Aug25.2012(N)
No.124
臨床感染症ブックレット(7)入院患者における重症・難治性感染症を診る
臨床感染症ブックレットのシリーズにて7冊目。重複はないのでしょうが、どうもどこかで読んだ感覚となってしまう。
各部分を担う執筆者も変わっているはずなのだが、結局は自分の能力のなさの証明かもしれない。総論の重症化・難治化の項と薬剤熱の解説は大変理解しやすかった。
好みの問題かもしれませんが。ブックレットなので、本来は話題のトピックスを読み飛ばすような感覚でいないとだめなのでしょうが、
各項が深い内容のため読み込む羽目になり、手強い印象となってしまいます。
特に、集中治療、感染症、各専門分野のスペシャリストが分担執筆のため、その印象が強いのかもしれません。
内容評価は
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値段は
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ふっと、あと一冊でシリーズ終了予定だと思うと、全巻制覇で何か良いことがあるかなあ、などと思ってしまいます。お勧め度は、
とします。
Aug24.2012(N)
No.123
老化の進化論
ショウジョウバエを用いた実験系にて寿命を延ばすことに成功し、
その結果をもって老化が起こる理由を進化の仕組みをベースに理論化した著者がその内容を科学フィクション風にまとめ、一部は回想録として執筆された書籍。
進化生物学者としての結論は、進化機構を利用すればヒトの寿命および老化の先送りを阻む障壁は理論上存在しないが、
現時点ではこの目的を達成する実用的な方法はないというものである。
老化という現象への考え方が研究者により健康体のいわゆるエイジングから病的な状態を想定しているものまで、幅が広く捉えられていることも理解される。
内容評価は
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値段は
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要約すると数行になってしまうのだが、どちらかというと著者の自伝として読んだ方が理解しやすく、お勧め度は、
とします。
Aug23.2012(N)
No.122
専門家の予測はサルにも劣る
タイトルそのままを実証しようとした一冊。非常に面白い。専門家の予測はいつでも間違っていた、から始まる。
1984年のテトロックらの研究が「専門家の予測はどの程度ただしいのか?」を調べた結果が圧巻である。
専門家を二つのタイプに分け、「たくさんのことを知っているキツネ」と「大きなことを一つだけ知っているハリネズミ」のどちらが勝るかを論じている。
未来予測についてのカオス理論やバタフライ効果、著名な歴史家であるトインビーがなぜ間違ったか、他のメディアスター達の下手な予測や
その言い訳についての解説も身につまされて楽しく読める。
内容評価は
、
値段は
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医療関係者は患者の予後を予測する。いろんなツールがあっても、予測は予測でしょうか。お勧め度は、
とします。
Aug22.2012(N)
No.121
文明—西洋が覇権をとれた6つの真因
西洋の強みを競争、科学、所有権、医学、消費、労働の6つに分け解説した書籍。
過去を分析し、今後中国が取って代わるのか、現実はそうでないかを扱っている。
著者はどうも中国台頭派のようである。医学の関わりを知りたくて購入したが、植民地政策の一環としての資料が扱われており、フランスが話の中心であり、
一部ドイツが触れられている程度。正直ほとんど理解の参考にはならなかった。
逆に全体しての文明の衝突は起こらなかったというサミュエルソンの本とは違いに明確な主張となっていて、気持ちが良かった。
話の主軸がどうしても植民地、第二次世界大戦関連になってしまうのは致し方ないが、日本人としては冷静に読めない部分も多々ある。
内容評価は
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値段は
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サミュエルソンの書籍を読まれて価値が有ったと思われる方には良いかもしれません。お勧め度は、
とします。
Aug21.2012(N)