地域リハセンターについて

リハビリテーションとは

■ リハビリテーション(リハビリ)とは、 ラテン語で re(再び) - habiris(適した)、
 つまり再び適した状態になることと直訳できます。

  • 《厚生白書、1965年》
    心身に障がいのある者が社会人としての生活ができるようにすることである。
    実際には、心身に障がいのある人が社会―職場への復帰、家庭への復帰、あるいは学校への復帰―を促進することにより、身体的、精神的、社会的、職業的にその能力を最大限に発揮させ、最も充実して生活ができるようにすることを目的としている。
  • 《厚生白書、1981年》
    障がい者が一人の人間として、その障がいにもかかわらず人間らしく生きることができるようにするための技術及び社会的、政策的対応の総合的体系であり、単に運動障がいの機能回復訓練の部分だけをいうのではない。

理学療法(Physical Therapy, PT)

身体に障がいのある方に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。

医師の指示の下に身体に障がいのある人に対し、以下のことを行います。

  1. 運動療法:関節可動域増大、筋力増強、持久力増大、協調性改善、全身調整を目的に理学療法士が個別に訓練を行います。
  2. 基本動作訓練:脳卒中などで寝返り、起きあがり、坐位保持、立ち上がり、歩行などが困難になった人に対し、その動作訓練を行います。
  3. 物理療法
  1. 温熱療法(ホットパック、マイクロウェーブ、超音波治療器など)と寒冷療法(アイスパック、アイシングなど):疼痛の緩解、循環の改善、リラクゼーション をはかります。
  2. 電気療法(低周波治療器など):麻痺筋を刺激し筋収縮を誘発します。
  3. 水治療法(バイブラバスなど):患部を温水に浸し、傷による瘢痕、疼痛の治療を行います。

作業療法(Occupational Therapy, OT)

「身体または精神に障がいのある方、又はそれが予測される方に対してその主体的な生活の獲得を図るため、 諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療、訓練、指導および援助」をいいます。

医師の指示の下に、身体・精神に障がいのある人に対し、様々な「作業活動」を用いて治療、訓練を行います。
治療内容として

  1. 身体機能面への働きかけ:実際の生活に役立つ関節可動域、筋力、協調性、巧緻性、耐久性を拡大・強化します。
  2. 高次脳機能面への働きかけ:運動障がいに伴い現れた知能低下、行為、認知の障がいに対し、再学習を促す訓練を行います。
  3. 日常生活面への働きかけ:食事や更衣、整容、排泄、入浴などの身辺動作、家事動作を訓練・指導します。
  4. 心理面への働きかけ:生活に対する不安や意欲・精神活動の低下に対し、不安の軽減、自信づけ、意欲の向上をはかります。
  5. 職業面への働きかけ:職業復帰や就職に向けて、身体的・精神的能力、仕事への適応力、技能などを評価し訓練を行います。
  6. その他の働きかけ:自助具の考案・作成、スプリントの制作・適合、家屋改造への助言・指導、義手による動作訓練

言語療法(Speech Therapy, ST)

言語聴覚療法とは、言葉についての問題を治療するものです。
対象者は言語聴覚士とコミュニケーションをとりながら言語能力を高めていきます。
言葉の発達が遅い、発音がはっきりしない、声が出にくい、脳卒中後遺症で言葉が出にくくなったといった子供から大人までのコミュニケーションに関わる問題に対し相談、評価、指導、訓練をしています。
その他、食事が食べにくいという障がい(摂食嚥下障がい)に対しても、訓練を行っています。

地域リハビリテーションとは?

障がいを持つ人々や老人が、住み慣れたところで、そこに住む人々と共に、一生安全に生き生きとした生活を送れるよう、医療や保健、福祉および生活にかかわるあらゆる人々がリハビリテーションの立場から行う活動のすべてをいいます。

障がいを持つ人々や老人に対し、保健所、保健センター、各種病院、福祉施設などが行っている活動すべてが地域リハビリテーションといえます。

リハビリテーションを達成するために、パートナーはもちろん、地域をも含めたチームを組み、それぞれ役割をある時は分担し、またある時は役割を共有して関わります。
もちろんその輪の中心にはパートナーがいます。


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