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心臓血管外科

ベルランド総合病院心臓血管外科では、平成6年5月の開設以来、主として成人の心臓・血管疾患の外科治療を行ってきました。

 対象となる疾患は【診療内容】の項目に示していますのでご参考にしてください。外来診療は月曜日、木曜日土曜日午後から行っております。緊急手術の場合や急ぎの入院のご相談がある時、セカンドオピニオンが求められる場合など、いつでもお気軽にご連絡お願いいたします。心臓血管外科医師が直接対応させていただきます。
 

 また、当科は心臓病センターとして循環器内科とも緊密な連携を保って診療をおこなっております。心疾患はもとより末梢血管疾患に至るまで内科、外科の両面から治療法を検討し、患者さんに安全で最も侵襲の少ない治療法を選択しています。とりわけ大動脈瘤に対する低侵襲手術であるステントグラフト手術治療を2014年7月から開始し、高齢者で合併症の多い方にも手術ができることになりました。手術について悩んでおられる患者さんにはゆっくりとご説明し、しっかりしたインフォームド・コンセントをさせていただいた上で、どの治療法が一番いいのか選んでいただくようにしています。


 社会医療法人生長会 ベルランド総合病院は多くの診療科を有する総合病院であります。種々の合併症をお持ちの患者さんにとっても、総合的な治療を受けることが可能であります。近年患者さんの高齢化とともに、心臓以外の疾患も有する患者さんが増加しつつあります。そのような時にも他科とも連携して治療にあたらせていただきますのでご安心ください。

  • ■三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定基幹施設
  • ■経カテーテル的大動脈弁置換術実施施設
  • ■胸部ステントグラフト実施施設
  • ■腹部ステントグラフト実施施設
  • ■浅大腿動脈ステントグラフト実施施設
  • ■下肢静脈瘤焼灼術実施施設

令和5年4月1日より心臓血管外科 技術指導顧問として
大阪公立大学心臓血管外科学 教授 柴田 利彦先生が来られています。

診療内容

心臓血管外科で行われる治療は病気を根本的に治してしまうものではありません。
術後も病気の再発や進行を予防することが重要です。心臓血管の病気の多くは生活習慣病と密接な関係があります。
その大きなリスクファクターは、肥満、車社会による運動不足、喫煙、加齢などです。

予防は運動(歩行や体操)を積極的に行い、無理をせずに長期に継続し、末梢循環を良くさせて、老化や動脈硬化を防ぎましょう。糖尿病、高血圧や高脂血症を合併していると動脈硬化は更に進行します。内科的治療の継続が重要です。

 

冠動脈疾患

心臓を取り巻く冠動脈は、心臓の筋肉に栄養と酸素を供給する役割を担っています。
これが動脈硬化により狭窄や閉塞をきたすと、心筋梗塞を発症したり、階段を登っている時などに胸がいたくなる発作(狭心症)を自覚するようになります。また心臓の筋肉が酸素不足におちいり、十分に機能しなくなり心不全を発症するようになります。検査の結果、薬物療法や経皮的冠動脈形成術での治療に限界があったり困難な場合は、当科で冠状動脈バイパス手術を行います。
通常は人工心肺装置を用いて手術を行いますが、用いることの危険性の高い場合は、人工心肺装置を使用せずに冠状動脈バイパス手術を行います(off pump CABG)。 また切開創の縮小を意識して低侵襲の冠状動脈バイパス手術も行います。(MlDCAB)。

心筋梗塞の合併症として、心筋が死んでしまうことにより急性期には心臓の壁が破れてしまうことがあります(心室中隔穿孔、心臓破裂)。また慢性期には心臓の壁がこぶ状にふくらんでくることがあります(心室瘤)。心筋梗塞の部位が原因で不整脈を発症することがあります。このような病気に対しても手術的治療が選択されることがあります。

 

弁膜症疾患

心臓がポンプとしての機能を効率よくはたすためには、心臓にある4つの弁が滑らかに働くことが必要です。
リュウマチ熱の後遺症や、変性、感染などが原因で弁が滑らかに開かなかったり(狭窄症)、逆流が生じたり(閉鎖不全症)するようになります。その程度が軽いものや、発症して間もない時期には自覚症状があまりないことがほとんどですが、程度が重症で長期にわたってその状態が続くと、呼吸困難などの心不全症状が出現したり不整脈を自覚するようになります。外科的治療として、弁形成術(自分の弁を修復する)や弁置換術(人工的に作られた弁と取り替える)を行います。
●大動脈弁狭窄症の外科治療
●TAVR-経カテーテル大動脈弁置換術- (循環器内科のページに飛びます。)

心臓腫瘍

まれですが心臓内に腫瘍ができることがあります。これを摘出する手術を行います。

 

不整脈手術

弁膜症の患者さんには慢性心房細動という不整脈になっている方がおられます。
心臓内に血の塊ができて、これが全身に飛んでいってしまうと、脳梗塞や急性動脈閉塞を発症してしまいます。
弁膜症の手術の際に同時に心房細動を停止させる手術(MAZE手術)を行います。

 

大動脈瘤

血管がこぶのように拡大してきたものを動脈瘤と呼びます。
ほとんどは自覚症状がないのですが、ある程度以上の大きさを超えると突然破裂し突然死につながります。手術は破裂予防のために動脈瘤を人工血管に取り替えます(人工血管置換術)。 
また、適応症例では、ステントグラフト内挿術を行います。低侵襲で、高齢者や合併症の多い患者さんに適した治療法です。人工血管置換術、ステントグラフト内挿術ともに、長所・短所がありますので、主治医とよく相談のうえ治療法は決定されます。
 

 

急性大動脈解離

血管が血圧に耐え切れず裂けることにより起こります。突然激しい胸痛や背部痛を伴います。
緊急を要し、精密検査の上で手術適応を早急に決定する必要があります。手術は裂けた血管を人工血管に取り替えます。

 

閉塞性動脈硬化症

下肢の血管が動脈硬化により狭窄や閉塞することで発症します。歩行時下肢の疼痛、冷感、足先の皮膚や爪の蒼白、紫色変化などの症状が現れます。精密検査の結果、薬物療法や経皮的血管形成術での治療が困難な場合、バイパス手術を行います。

 

急性動脈閉塞

血管が血の塊(血栓)で急激に詰まることで発症します。急激な四肢の疼痛や冷感を自覚するようになります。
もともと閉塞性動脈硬化症があり狭窄部位が血栓で詰まる場合と、不整脈が原因で心臓内に血栓ができ、それが四肢の血管に詰まる場合等があります。早急に処置を行わなければ下肢の切断を余儀なくされることがあります。

 

下肢静脈瘤

静脈の怒張と蛇行が現れ、下肢の倦怠感、鈍痛、緊張感を訴え、進行すると色素沈着、湿疹や皮膚潰瘍を形成します。
弾性ストッキングを着用し、必要があれば硬化療法や静脈抜去術を行います。

●血管内レーザー治療を実施しています

深部静脈血栓

下肢の太い静脈が血栓で閉塞することにより発症します。下肢が腫れ、歩行が困難となります。多くの場合は内科的な治療が選択されますが、まれに血栓がはがれ、肺の血管につまると突然呼吸困難が現れ、肺塞栓症を引き起こします。エコノミークラス症候群として知られています。

 

 

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