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整形外科

整形外科は、運動器全般すなわち、骨、関節、筋肉、神経などすべての領域を受け持つ科です。首から手や腕、背中、腰、足の先まで(腹部を除く)痛み、腫れ、しびれなどの症状があれば整形外科に関連したものと考えていただいていいと思います。高齢化社会を迎え、ますます整形外科を受診される患者さんの数は増えており、少しでも皆様のお役に立ちたいと我々整形外科スタッフも日々研鑽努力をしております。

 

平成23年4月より、骨・軟部腫瘍の専門医が着任して診療・治療を開始しました。首の痛みや手のしびれ、腰の痛み、足のしびれや痛みは、脊椎疾患に由来することが多く、当院では脊椎外科専門医2名が、また手や肘の外傷や病気に対する手の外科の治療は、より専門性が高いため2名の専門医が診療に従事しております。


さらに股関節や膝関節など体重のかかる大きな関節の軟骨が傷んでくる変形性関節症に対しては、症例に応じて積極的に最小侵襲手術(MIS)を用いた人工関節置換術を行っています。膝関節内骨折や靭帯損傷には、関節鏡を用いた手術も行っています。外傷(交通外傷を含む)に伴う骨折や骨が弱くなって(骨粗鬆症)生じる骨折、小児の骨折に対しては、スタッフ全員で治療に当たっております。
上記のような症状をもって受診された場合、X線写真、CT、MRI、シンチグラムなどの最新の画像診断を手助けとして病気の原因を探り、治療を開始させていただきます。治療には手術を主体とした外科的療法とリハビリテーション(運動療法や作業療法、温熱療法など)や投薬を主体とした保存的療法があります。
適宜十分な説明をさせていただいた上で、どの治療法を選択すべきかを患者さんやご家族とともに相談しながら、最適の治療法を探っていくように心掛けております。一般病院では手術施行が困難な症例の紹介も多く、心疾患を有する場合は循環器内科や心臓血管外科と、また小児の外傷や疾患は小児科と連携しながら高度な治療を行っています。

 

近隣の開業医の先生方はもとより、堺市周辺あるいは大阪の南における幅広い医療圏の病院の先生方からのご紹介、相談にも積極的に対応させていただいております。診断、処置、手術を行った後、状態が安定すれば紹介元に戻っていただけるように、地域の先生方との関係を密に保ちながら病診および病病連携等にもさらに努力します。
尚、大阪大学整形外科卒後研修ネットワークでの医師研修については、次のホームページ(http://www.ort.med.osaka-u.ac.jp/recruit/)をご参照下さい。

 

  • ■日本整形外科学会認定医制度修練施設
  • ■日本リハビリテーション医学会研修施設 

 

 

診療内容

1.骨・軟部腫瘍(良性・悪性)

骨・軟部腫瘍とは骨や筋肉、神経、血管、脂肪など体の支持組織から発生するできもの(腫瘍)のことで、手や腕、背骨、骨盤、太もも、膝、足、背中など体のいたるところに発生します。 肺がんや胃がんと異なり、発症頻度が低いため、どこで診察を受ければよいか判らず、安易に手術を受けて再発をきたしたり、切除してみると悪性であったということが少なくありません。 特に、肉腫(骨・軟部組織から発生した悪性腫瘍を肉腫と呼びます。これに対し肺や胃、大腸、肝臓、子宮など内臓に発生する悪性腫瘍は癌腫と呼ばれています)については種類が多く、かつ発生数が少ないために、確定診断が非常に困難で、治療方法もそれぞれ異なります。 したがって、経験豊富な専門施設での診断、治療が非常に重要になってきます。当科は病理診断医の協力のもと、大阪大学整形外科腫瘍グループ(大阪大学整形外科、大阪府立成人病センター、大阪医療センター)と密に連携し、遺伝子診断を含めた最先端の診療・治療を行っており、多方面からの紹介を受けています。 また、症例によっては、重粒子線治療の紹介も行っています。

 

1)腫瘍用人工関節置換術

 

腫瘍を切除した後の骨の欠損部に用いる腫瘍用の人工関節を当科ではいち早く導入し、患肢を温存する手術を積極的に施行しております。腫瘍用人工関節の様々な問題点に対応できる治療経験の豊富さが当科にはあります。

 

 

2)術中体外照射自家骨移植
当科では、大阪大学整形外科腫瘍グループとともに、国内では最も早くこの方法を始めました。まず腫瘍に侵された患者さん自身の骨を腫瘍と一緒に取り出します。次に、手術中に取り出した骨に直接放射線照射をすることにより残存している腫瘍細胞を完全に死滅させ、その状態で再び患者さん自身の体に戻す方法です。人工関節のサイズの良いものがない患者さんや肘、手首などの腫瘍に対して、あるいは、脛骨遠位や上腕骨近位など靱帯や腱が、骨と固く結合していなければならない部分の再建には非常に有用な方法です。

 

 

3)転移性骨腫瘍

がん治療は近年非常に進歩し、生存率は一段と上昇しております。しかしそのために、原発巣のがんの病勢が落ちついていても、がんの骨転移が発覚するケースが非常に増加しています。骨に転移しますと痛みが強く、場合によっては骨折を生じて、患者さんのADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)が妨げられる場合が増え、社会的な問題にもなりつつあります。当科では、少しでも患者さんの行動が制限されずに快適な日常生活を送れるよう積極的に治療(手術などの外科的治療、また骨破壊抑制効果をねらった放射線治療やビスフォスフォネート製剤の点滴などの保存的治療)を行い、非常に好評を得ております。

 

 

4)化学療法

経験豊富な大阪大学整形外科腫瘍グループと合同で作成した独自の内容による超大量化学療法を大阪府立成人病センターや大阪医療センターに御紹介させていただき、効果的でより安全にかつ副作用をできるだけ抑えた最新の化学療法を受けていただきます。

 

 

 

5)遺伝子診断

当科では、大阪成人病センターとその研究所とのタイアップにより骨・軟部腫瘍に特異的な遺伝子診断を行っています.骨・軟部腫瘍には、その発生原因である特異的な遺伝子異常が判明しているものが少なくありません.このような病気に特異的な遺伝子異常は、病理組織診断の難しい骨・軟部腫瘍では特に有用です.大阪府立成人病センターについては、次のホームページをご参照下さい。
http://www.mc.pref.osaka.jp/

 

 

2.人工関節全置換術

股関節、膝関節、肘関節などの関節軟骨が変性して骨の破壊が進行した末期の変形性関節症や関節リウマチ、特発性骨壊死に対して人工関節全置換術(THA、TKA、TEA)を積極的に行っています。また、症例によっては単顆型人工膝関節置換術(UKA)も行っております。人工関節置換術後のゆるみに対しても再置換術を行っています。股関節、膝関節とも人工関節置換術後、約1~2日で歩行を開始し、3週間での退院が可能です。最小侵襲手術(MIS)による手術も行っていますので、希望される方は担当医にご相談下さい。

 


<人工股関節全置換術(THA)>

<人工膝関節全置換術(TKA)>

 

<単顆型人工膝関節置換術(UKA)>


ただし膝関節の内側以外にも関節症性変化がある、関節の変形が強い、靭帯不全がある、関節拘縮がある、などの場合はUKAを適応せず、TKAを行います。

 

(1)股関節 <担当:許>

ナビゲーションシステムを用いた人工股関節全置換術について

 

手術、入院の流れ
  • 外来受診で手術決定
    →術前検査、必要な方は自己血貯血を計画
       術前計画に必要なCT撮影
       麻酔科受診
  • 手術1日前に入院
  • 手術翌日に離床
  • 術後2日目より歩行練習開始
  • 術後2~3週程度で退院(1本杖歩行が目標)
  • 退院後約1カ月で最初の検診
    個人差はありますが最終的には杖不要となる方が多いです。

 

輸血について

輸血に伴う合併症予防のため、股関節では、通常手術前に自分の血液を採取し貯めておく術前貯血式自己血輸血もしくは術中に出血した血液を洗浄回収し輸血する術中回収式自己血輸血を併用しています。当科の特色は、同種血輸血や貯血式自己血輸血がイヤだと拒否される方に対しても、全身状態をよく検査した上で、患者さんの負担が最も少ない術中回収式自己血輸血のみでの手術を行っていることです。これは、学会などでそのデータを発表し、信頼を得ております。ご相談の上、可能な限り患者さんのご意向に添えるよう工夫させていただいております。

 

(2)膝関節

当科では、本手術に対して全く輸血をせずに(同種血輸血や貯血式あるいは術後回収式輸血などすべてを含め)手術する画期的な方法を開発しました。この方法については、学会・論文でも報告し、患者さんから非常に好評を得ております。

 

 

3.脊椎外科

(1)頸椎

頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症・神経根症、頸椎後縦靱帯骨化症などに対し頚椎椎弓形成術、頚椎前方固定術を行っています。椎弓形成術では術後2日のベッド上安静の後、頸椎カラーを装着して起立歩行訓練を開始しています。前方固定術では早期離床のため、プレート固定をしたり、ハローベストを装着することがあります。

 

(2)腰椎

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症などの変性疾患に対して髄核摘出術、腰椎開窓術をまた、症例に応じて腰椎椎弓切除とチタン製の内固定材料を用いた後側方固定や腰椎椎体間固定術を行っています。さらには、転移性脊椎腫瘍や脊髄腫瘍、化膿性脊椎炎も積極的に治療対象としています。また、手術だけでなく症例に応じて外来で硬膜外注射や神経根ブロックなどの保存的治療も行っております。

 

 

脊椎外科は、神経という非常にデリケートな組織を取り扱う手術ですので、より安全に手術を行うための工夫として、①顕微鏡の使用②術中の脊髄神経のモニタリングをほぼ全例で行っております。

 

 

 


4.手の外科

デュピュイトラン拘縮に対する新たな治療選択肢である酵素注射療法を開始しました。

(1)骨折・腱断裂・神経損傷などの外傷に対して専門的な手術加療を行い、機能回復と早期社会復帰を目指します。

 

 

(2)小児外傷・開放骨折など緊急的な手術を要する場合には、即日・翌日など早期に対応しています。

 

(3)外傷後の偽関節例や関節拘縮に対し適切な手術とリハビリテーションによる治療を行っています。

 

(4)前腕骨折後の変形治癒・可動域制限を来たした症例に対して、大阪大学で開発した3次元コンピューターシミュレーションシステムを用いて正確な変形矯正手術を行っております。

 

 

(5)リウマチ手の外科の運動解析を基に、患者さま個々の症状に応じて適切なリウマチ上肢の再建手術を行っています。

 

 

主に治療している疾患

上肢骨折、腱断裂、神経損傷、骨折後変形、リウマチによる変形、上肢の運動障害、拘縮、肘部管症候群、手根管症候群、舟状骨偽関節、手指拘縮、デュプイトレン拘縮、キーンベック病(月状骨軟化症)、神経性腫瘍、人工肘関節、人工指関節

 


5.関節鏡視下手術

膝関節の十字靭帯再建術や半月板手術(切除、縫合)、膝関節内骨折手術の際には、関節鏡を用いた低侵襲手術を積極的に行っております。また、一部の手の外科手術の際にも、関節鏡を使用した手術を行っています。

 

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